コレバイン

コレバインは陰イオン交換樹脂で、消化管内で胆汁酸を吸着しそのまま体外へ排泄させてコレステロールを下げる作用があり、高コレステロール血症に対する治療薬である。
その作用から、胆汁酸吸収障害による下痢型の IBS にも効果はあるが保険適用とはなっていない。

胆汁酸は回腸で胆汁酸トランスポーターにより再吸収されるが、吸収されなかった胆汁酸は結腸で水分の分泌を刺激するため下痢を起こす。

下痢型の IBS の 30% は、この胆汁酸吸収障害(BAM : bile acid malabsorption)によるものと言われており、その場合にはコレバインやクエストランのような 胆汁酸吸着剤によって下痢が改善する。

胆汁酸吸収障害による下痢症の臨床的な特徴は、「食事内容にかかわらず食後に下痢するが、食事をしないと下痢しない」ことである。

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